鉄工団地 [日本の町工場の科学]

小学生のときに、父が鉄工団地に連れて行ってくれたことがある。

鉄工所などや町工場が集まっていたところだと思う。もう30年近く前のことだから、細かいことはなにも覚えていない。けれども、父が「こうやって、大変だけれども、支えてくれる人たちがいるから、お父さんたちは建物を建てたりできるんだよ」と言っていた。

父の仕事は設計で、主に構造計算などをやっていた。大きな建物が多かったので、鉄筋や鉄骨などの材料を使う。たまに、こうやって、鉄工団地の町工場などを訪ねていたようなのだ。

父はもともと、商業高校の出身で、全然、建築の仕事をすることなど頭になかったらしい。父の兄が設計事務所をやっていたので、兄に引き込まれる形で建築の仕事に携わるようになった。父の話を聞いていると、建築の仕事はさまざまな分野のことを知らないといけないのだな、と思う。現場にもよく行くし、材料などについての勉強もよくしていた。そういう関係もあって、鉄工所や町工場を訪ねていたのだ。

いまだと、そういう泥臭い仕事の仕方をする人は減ったのではないかな、と勝手に憶測する。気ぜわしいし、なんだか大事なものが失われつつある、という感覚があるのかもしれない。人や仕事を大切にする父の姿勢を、いまさらながら思い出してしまったのだった。
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delpad

鉄工で思い出すのが車に搭載されている無段階の変速装置CVTの材質である。CVTにはものすごく純粋な鉄を使わないと、不純物があればそこに応力が集中して割れてしまうらしい。CVTを作るための材質を作るにも、新日本科学が世界に貢献していると思う。
by delpad (2013-03-02 01:10) 

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